デイリー・アップデート

2022年2月24日 (木)

[インド] 2月17日、政府は、生成過程で温室効果ガスを排出しないグリーン水素とグリーンアンモニアの生産を優遇する「グリーン水素・グリーンアンモニア政策」を発表した。2030年までに年間500万トンのグリーン水素を生産する目標を設定している。インド・エネルギー資源研究所(TERI)によると、2050年までにインドにおける水素の需要は2,800万トンに達する見通し。インドは2070年までに温室効果ガス排出量ネットゼロ達成を打ち出しており先進国・中国の達成目標であるそれぞれ2050年、2060年より遅れる見通し。

[ウクライナ] ウクライナ東部の親ロシア派支配地域「ドネツク人民共和国」の指導者を名乗るデニス・プシリン氏は2月23日、「ウクライナ政府軍は同支配地域が権利を主張する領域から撤退し、武器を引き揚げるべき」との考えを示した。ロシアは今週、「ドネツク人民共和国」を含むウクライナ東部の親ロ派2地域の独立を承認したが、親ロ派は現在の支配地域よりはるかに広い範囲のウクライナ領土について権利を主張している。

[中国] ビデオゲームのライセンスを担当する国家新聞出版広電総局は、2021年7月以降、認可した新規タイトルのリストを公表しておらず、認可再開についての指針を示さないことから、ゲーム業界では認可凍結が延長されるのではという憶測が広がっている。憶測の広がりを受け、テンセント、ネットイース、ビリビリなど同業界関連企業の株価は今週下落した。広電総局は、若年層ゲーマーに対する政府の規制が始まる前の2021年上半期には、592本のゲームを認可していた。

[ニュージーランド] 2月23日、NZ準備銀行(RBNZ)が政策金利(OCR)を0.25%pt引き上げ、1.00%とした。利上げは3会合連続。物価上昇(10-12月期のCPI上昇率は前年同期比+5.9%)や住宅市場の過熱を考慮した。今後も金融引締めは続けられる方針であり、OCRは今後1年で少なくとも2.5%に引き上げられ、2023年末に3.25%前後でピークに達するとの見通しが示された。 昨年11月時点ではピークを2.5%前後と見込んでいた。

[米/ロ] ロシアがウクライナ東部の親ロシア派支配地域の独立を承認し、ロシア人保護を名目にロシア軍の派兵を決定したことに対してバイデン政権は2月23日対ロシア制裁措置を拡大。ロシア産天然ガスをバルト海経由でドイツに輸出するノルド・ストリーム2パイプラインの建設企業であるノルド・ストリームAGと同社の複数の幹部を対象に新たに制裁措置発動を発表。ドイツのショルツ首相は同パイプラインの独エネルギー当局による稼働申請プロセスの停止を既に発表している。

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