デイリー・アップデート

2022年7月20日 (水)

[ブラジル] 今年10月に大統領選挙が実施される予定となっており、現時点では現職ボルソナロ大統領とルーラ元大統領との一騎打ちの公算が強まっている。ブラジル経済が回復基調にあり、7月はインフレ率が低下すると見られており、また、ボルソナロ政権が新たに導入した現金給付プログラム「アウシリオ・ブラジル」が8月から増額支給されることになっていることから、支持率調査でルーラ元大統領に2桁の優位差をつけられているボルソナロ大統領の支持率の今後の改善が見込まれる。

[インドネシア] 7月15日、中央統計局は6月の輸出額が前年同月比+41%の260億9,210万ドルだったと発表した。3月、4月と同様260億ドル超の高水準を記録。4月28日から5月22日までパーム原油(CPO)とその関連製品の輸出を禁止したことが影響して5月の同輸出は激減していたが、5月23日以降は同禁輸が解除され6月の同輸出額は前年同月比+21%、前月比9.6倍の27億4,010万ドルとなった。6月の輸入額は前年同月比+22%の210億ドル。貿易黒字は26か月連続となった。

[ロシア/イラン/トルコ] プーチン大統領は7月19日に訪問したイランの首都テヘランで、イランの最高指導者ハメネイ師やライシ大統領と会談した。また、トルコのエルドアン大統領とも会談し、ウクライナからの穀物輸出について協議した。その後、ロシア、トルコ、イランの3か国の首脳会談も行われ、シリア情勢などについて協議を行った。プーチン大統領には今回の訪問でイランやトルコとの連携をアピールし、欧米をけん制する狙いがあるとみられる。

[中国] 7月19日、中国鉱産資源集団有限公司(中鉱集団)が設立された。本社:雄安新区、資本金:200億元、中央政府所属の国有企業とみられ、経営者層は、中国アルミ集団、中国宝武、鞍鋼集団、五鉱資源、国家発展改革委員会のメンバーが占める。報道では、「市場化方式で国内の一部鉄鉱石需要を集中させるプラットフォームになると同時に(石炭を除く)鉱山開発に投資する」とあり、確認は出来ていないが、鉄鉱石について、国内資源の開発を進め、供給不足解消と対外依存度の低減を目的とする「キーストーン計画」の事業主体となる可能性があるとみられる。

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