デイリー・アップデート

2022年7月25日 (月)

[南米] 世界的に経済成長の逆風が吹く中、南米では、年初の見通しからの成長率の上方修正が続く。地域全体では世界平均の+3%には満たないものの、パンデミックからの回復と、貿易収支の改善がプラスに働いた。しかし、今後は金融引き締めと財政刺激策の縮小の影響により、成長率の鈍化が始まるとみられる。

[ロシア] 中央銀行は7月22日に開いた金融政策決定会合で、政策金利を年9.5%から8%へ引き下げることを決めた。5会合続けての利下げで、中銀は今年のインフレ率予測を前回の+14~+17%から+12~+15%に引き下げた。

[米国/中国] 米CNNは、米連邦捜査局(FBI)は、中国製ファーウェイの機器が米国の核兵器関連情報を傍受・妨害できると決定づけていたと報じた。戦略ミサイル基地であるウォーレン空軍基地の近くに多数設置されたファーウェイの機器は、軍が使用する高度に保護された電波を傍受する能力を持つことが調査で判明したとしている。現職および前職の国家安全保障当局者10名以上からの情報として報じており、ホワイトハウスでも2019年まで調査の存在を知らされなかった上級政策立案者がいたほど、調査が秘密裡に進められたとしている。

[タイ] 7月23日、下院がプラユット首相を含む閣僚11人への不信任決議案を否決した。不信任が成立するには下院(定数500だが空席がある)の過半数である239人の不信任が必要だが、プラユット首相への不信任は206人にとどまった(信任が256人、棄権が9人)。決議は閣僚ごとに行われ、最も信任が少なかったのはジュリン副首相(民主党党首)の241人だった。野党の要求によりプラユット政権の閣僚への不信任決議が行われるのは4回目。今回の否決により、プラユット首相が2023年5月までに実施される次期選挙まで政権を維持する可能性が高まった。

[米国] 7月22日にバイデン政権は約2億7000万ドルの対ウクライナ追加軍事支援を正式に発表。M142高機動ロケット砲システム(HIMARS)4基や小型戦術無人機「Phoenix Ghost」580基、砲弾3万6000発等が対象となる。対ウクライナ追加軍事支援を発表したカービー・ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)広報戦略調整官は、「バイデン大統領はウクライナが必要とする限り、支援を継続する方針を明確にしている」と説明。

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