デイリー・アップデート

2018年11月7日 (水)

[コバルト] Glencoreがコンゴ産コバルトの販売を一時停止することを発表。鉱山サイトでウランの形跡が発見され、港湾向けにトラック輸送できる基準を超える放射性物質が産出したコバルトから検知されたため、ウラン除去システムが2019年第2四半期に完工するまで、生産するコバルトは備蓄し、販売を見合わせる。コンゴはコバルトの主産国。コバルト価格は4月の$43.7/lbから先週の$33.5/lbと大幅下落していたが、反発の引き金となる可能性がある。

[ロシア] 11月6日、石油大手ロスネフチ社は、第3四半期の純利益が1,420億ルーブル(21億4,500万ドル)となり、前年同期の3倍超に増加したと発表した。原油価格の上昇や通貨ルーブル安が追い風となったほか、原油の生産量や販売量も増加した。

[米/中] 11月6日、王岐山国家副主席は、シンガポールで行われた2018年新経済フォーラムの開幕式典で、中国が米国との対話を通じて通商問題の解決を望む姿勢を表明。また、同6日遅く、中国外交部は、9月に中国側が開催を断った米中外交・安全対話を、9日にワシントンで行う旨を発表。米中貿易摩擦の現状打開への動きが再開されようとしている。

[マレーシア] 11月5日~7日、マハティール首相が平成30年秋の叙勲において桐花大綬章を受章したことを受け、勲章親授式に出席するため訪日。6日、安倍首相と会談し、財政支援のためJBIC保証付のサムライ債の発行等で合意した。マレーシアは11月2日に2019年度予算案を発表しており、財政赤字の対GDP比率が18年度3.7%、19年度3.4%と従来予想より拡大する見込み。

[イエメン] サウジ・UAE主導の連合軍が1万人を新たに派兵し、紅海沿岸の港町ホデイダの奪還作戦を本格的に始動。イエメン紛争は「世界最悪の人道危機」と称され、人口の8割が支援を必要としている。市場や学童バスに対する誤爆なども複数発生しており、国連や米英政府などはイエメン紛争の即時終結を呼びかけている。サウジに対する武器売却も欧米諸国内で大きな議論を呼んでいる。今月末にはスウェーデンにて和平交渉が再開予定。

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