デイリー・アップデート

2021年8月19日 (木)

[フィリピン] 8月16日の中央銀行発表によると、6月の在外フィリピン人からの送金額(銀行経由)は26億3,800万ドルで前年同月比+7%だった。伸び率は5か月連続でプラス。2021年1~6月の送金額は前年同期比+6.4%の149億1,800万ドル。最も多かった送金元は米国からで全体の40.1%だった。米国に次いでシンガポール、サウジアラビア、英国、日本、アラブ首長国連邦(UAE)、カナダ、韓国、カタール、台湾の順だった。上位10か国・地域で全体の78.4%を占めていた。

[米国] 8月18日、FRBは、7月末に開催したFOMCの議事要旨を公表した。大半の参加者が、「見通しのように経済が推移すれば、年内に量的緩和を縮小することが適切になる」と言及していたことが明らかになった。また、「量的緩和の縮小と、その後実施される利上げは別物である」と指摘されていた。ただし、感染拡大によって、経済の不確実性が高まっていることも事実であり、年末にかけての物価と雇用の状況がますます注目される。

[ロシア] 9月17~19日に予定されているロシア下院選投票日まで1か月を切り、選挙戦が本格化している。中央選管は今回、14政党を登録し、最新の世論調査によると、政権与党「統一ロシア」の支持率が3割前後で、最上位となっている。ロシア共産党は支持率が2割で2位。現在3分の2超の議席を占める「統一ロシア」が今回の選挙で信任を得られるかが焦点となっている。

[リトアニア/中国] リトアニアが「台湾代表処」の開設を発表し、対中国関係が悪化する中、同国メディアの「Baltic News Service」によると、中国国有企業の中鉄集装運輸(中鉄コンテナ)がリトアニアの顧客宛てに書簡を送り、「リトアニア・中国間の政治的緊張のため、8月末からリトアニアへの貨物の直通鉄道輸送を停止する」と伝えたという。貨物はポーランドなどを経由してリトアニアに輸送されることになり、納期遅延や運賃などのコスト上昇は避けられないが、両国間の貿易量はそれほど大きくないため影響は限定的なものにとどまるとしている。

[米国] 米議会下院は夏季休会を終えて8月23日に審議を再開するが、アフガニスタンのガニ大統領が出国してアフガン政府が崩壊し、反政府武装勢力タリバンが実権を掌握した中、下院外交委員会は来週前半にもブリンケン国務長官、オースティン国防長官の二人を証人として招き、アフガン情勢に関する公聴会を開催する方針。上院情報特別委員会のウォーナー委員長も公聴会を主催開催する意向を示しており、バイデン政権の対アフガン政策に批判が集まることが予想される。

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