デイリー・アップデート

2021年3月10日 (水)

[スペイン/欧州議会] 3月8日に行われた欧州議会本会議投票で、プチデモン元カタルーニャ自治州首相(現欧州議会議員、JxC党首)ら3名のスペイン選出欧州議会議員に対し、欧州議会議員としての免責特権を剥奪することを決定。3名は、免責特権剥奪は政治的迫害であるとして欧州司法裁判所に控訴することを発表。

[日/米/豪/印] 3月12日に日米豪印オンライン首脳会談が開催されるとホワイトハウスが発表。新型コロナウイルス対策、経済協力、気候変動について議論が交わされる見込み。さる2月18日には4か国外相による電話会談が行われたところだが、首脳会談が行われるのは2007年に同枠組みが立ち上がって以来、初めて。日本と豪州は米国の同盟国であり、インドも近年、米国との安保協力関係を深めてきている。

[ボリビア] 新型コロナウイルス感染拡大の第2波に見舞われる中、3月7日に同国全土で9つの知事選、336の市長選、地方議会選挙等の地方選挙の投票が実施された。約5か月前の2020年10月に実施された大統領選挙・ボリビア議会選挙ではモラレス体制を支えた社会主義運動(MAS)が大勝したため、今回の地方選挙は有権者のMASに対する支持状況を見極める試金石とみられていたが、注目されたエルアルト市長選でMAS擁立の候補が敗北するなど苦戦している。

[世界経済] 3月9日、経済協力開発機構(OECD)は、2021年の世界経済成長率見通しを5.6%と、前回(2020年12月)見通しより1.4pt上方修正した。新型コロナウイルスワクチンの生産と配備が加速し2020年後半は予想よりも速いペースで景気が回復したため。米国の2021年経済成長率を前回から3.3pt上方修正し6.5%とした一方、中国の経済成長率を前回から0.2pt引き下げ7.8%とした。中国政府の財政政策引き締めの可能性を盛り込んだことによる。インドの経済成長率は前回から4.7pt上方修正し12.6%とした。

[ロ/中] 3月9日、ロシア国営宇宙開発企業ロスコスモスは、露中両国が月面または月の周回軌道上での科学研究基地建設の政府間合意に署名したと発表した。両国は基地建設に向けたロードマップを作成し、計画や設計、プロジェクト実行で緊密に協力し、各国に提示するという。ロシアは1月、米国の月研究計画から脱退しており、この分野で中国との関係強化に乗り出したとみられる。

[米/中] 香港紙”South China Morning Post”は「米中外交トップの会談が検討されており、実現することになれば米国アラスカで実施される可能性が高い」という独占記事を報じた。中国側からは楊潔篪・政治局委員が参加し、王毅外相も同行する可能性があるとしている。署名記事ではなく、米中関係に対する見通しが中国政府の見解と同一であるため、中国政府のリークによる記事と推測される。実施時期については言及していない。

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