デイリー・アップデート

2021年3月15日 (月)

[ロシア/トルコ] 3月10日、ロシア国営の原子力総合企業ロスアトム社は、トルコで建設工事を請け負っている同国初のアックユ原子力発電所で、3号機の建設に着工したと発表した。4号機は2022年に建設開始予定。 着工式にはエルドアン大統領のほか、ロシアのプーチン大統領がビデオ会議形式で参加した。

[イタリア] レッタ元首相(2013-2014に在職)が民主党党首に復帰することが決定。同氏は、「ドラギ新政権は政治家とテクノクラートの両方が閣僚として参加しているバランスが取れた政権であり、改革が必要なイタリアにとってドラギ首相は能力あるリーダー」と評価。新政権に対する国民の期待が高いことに言及しているが、国民側の期待値が高すぎることが難点との見解を述べた。

[中国/ミャンマー] 3月14日、ミャンマーの最大都市ヤンゴンのラインタヤ郡で、複数の中国資本の工場が放火されるなど襲撃を受け、多くの中国人が負傷したと在ミャンマー中国大使館が発表、ミャンマー当局に対し、法に基づく襲撃者の処罰と、中国企業・職員に対する保護を求めた。襲撃を受けた企業の多くは紡績・衣類製造業に関わっており、中国企業はこの分野への投資で、ミャンマーに40万人近くの雇用を創出しており、かような襲撃はミャンマー自身の利益を損なう行為だと非難している。

[日/米/豪/印] 3月12日、日米豪印4か国(Quad)首脳はテレビ会談を実施、「自由で開かれたインド太平洋地域」の実現に向けた協力強化で合意した。今年2月には4か国によるオンライン外相会談が行われたが、首脳級会談は同枠組みでは初。ワクチン供給、気候変動対策、ならびに重要技術、新興技術に関わるワーキンググループをそれぞれ立ち上げ、議論を重ねることになった。今後、定期的に会合の場を設けることでも合意。外相級会談は毎年開催し、首脳級はまず2021年内に実際に対面する形での会議開催を目指す。

[日/米/豪/印] 3月12日にオンライン形式で開催された日米豪印4カ国(通称クワッド)の初会合後、4首脳が翌13日付ワシントンポストに連名でオピニオンを寄稿。「自由で開かれ安全かつ繁栄したインド・太平洋地域」の構築に積極的に関与していく方針を明確にした。新型コロナ禍の収束と気候変動対策を重視しつつ、東南アジア地域、太平洋島嶼国、インド洋地域での協力・関与の方針を明らかにする一方、直接的言及はしなかったものの最近の中国の行動に対して強い警戒感を表明している。

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