デイリー・アップデート

2021年3月29日 (月)

[中国/イラン/UAE] ◇3月27日、イランを訪問中の王毅外相は、今後25年にわたり経済や安全保障面で協力を強化する包括協定を締結した。昨年6月には協定草案が完成したとメディアが報じていた。具体的な内容は未公表。◇28日のアブドラUAE外務・国際協力相と王氏の会談で、UAEの企業が中国医薬集団(シノファーム)の開発した新型コロナウイルスワクチンの大量生産を行うことで合意した。また、王氏は在外中国人のため、海外に中国の予防接種ポイントを設置し、予防接種を促進したいと話した。

[米国/カナダ] 中国の新疆ウイグル自治区のイスラム系少数派ウイグル族等に対する人権・宗教弾圧に対して欧米諸国は3月22日に制裁措置を発動したが、中国政府は米国政府の委員会の委員2人とカナダ連邦議会の下院議員1人、カナダ連邦議会の下院・国際開発委員会国際人権小委員会を対象に報復制裁措置を発動。ブリンケン国務長官、トルドー首相はそれぞれ中国政府を厳しく非難する声明を発表し、中国の人権問題を巡る中国と欧米諸国との対立が激化している。

[米国] 商務省によると、2月の個人消費支出は前月比▲1.0%と、2か月ぶりに減少した。2020年末に成立した経済対策による現金給付が1月に支給され、個人消費が押し上げられていた反動が2月に出た。また、寒波も2月の個人消費の重石となった。なお、2月の個人所得は同▲7.1%と、2020年4月以来の大幅な減少となった。1.9兆ドルの追加経済対策によって、3月の個人消費は再び増加する可能性がある。

[ロシア] 刑務所に収監中の反体制派指導者ナワリヌイ氏の陣営は3月23日、同氏の解放を訴える抗議デモの再開に向けた計画を発表した。インターネット上に開設した専用サイトでデモの参加者を募り、50万人に達したら具体的な日程を決める方針。「ロシア史上最大」の抗議デモをめざし、政権に圧力をかけたい考えだ。

[英国/中国] 中国政府が英国議会議員ら9名と4団体を対象とした制裁を発表したことから、英中間の外交対立が深まっている。ラーブ外相は、中国政府の措置を全面的に非難する声明文を発表。ジョンソン首相は、制裁対象となった議員と面談し、彼らに断固として協力することを表明。発展途上国の「一帯一路」依存を緩和・解消するプログラムを設立する構想にも言及している。

[ベトナム] 3月29日、国家統計総局(GSO)は、2021年第1四半期の実質GDP成長率が前年同期比+4.48%だったと発表した。1月下旬から新型コロナウイルスの感染拡大「第3波」が発生していたものの2020年第4四半期の+4.48%と伸びは同水準となり経済回復を維持した。最もけん引したのが工業・建設業の同+6.3%。サービス業は同+3.34%、農林水産業が同+3.16%だった。

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