デイリー・アップデート

2021年3月30日 (火)

[トルコ] トルコでは3月に入って新型コロナ感染者数と死者数が急増しており、3月29日には1日あたりの感染者数が32,000人を超え、1日の死者数も154人。中国シノバック社製のワクチン接種も1月中旬より始まってはいるが、現時点で2回目の接種を受けた人口はいまだに7.8%程度。保健当局は、人々が集まる機会が多くなるイスラム教の断食月(ラマダン)が4月中旬から始まるのを前に、ラマダン中も夜間の外出禁止を継続するとともに、レストランやカフェなどは配達営業のみとし、週末は全日の外出禁止を行うと発表した。

[気候変動] バイデン米大統領は4月22、23日の両日、オンライン形式で「気候に関する指導者サミット」を開催するとして、招待する世界の指導者40人を3月26日に発表したが、その中には米国と敵対する中ロ両国首脳である習近平国家主席、プーチン大統領も含まれている。同サミットは、今年11月にスコットランド・グラスゴーで開催される「国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)」に向けた一里塚であるとしてバイデン政権は重要視している。

[東アジア/太平洋地域] 3月25日、世界銀行は、2021年の東アジア・太平洋地域の経済成長率の見通しを前年比+7.4%と発表。中国が同+8.1%と同地域の景気回復をけん引すると予測している。中国・ベトナムは2020年、新型コロナウイルス感染拡大の抑制に成功したことでリセッション入りしなかったため、引き続き経済の好調さを維持するとみられる。2021年のベトナムの経済成長率見通しは同+6.6%。2021年中国を除く東アジア・太平洋地域の経済成長率は同+4.4%にとどまる見通し。

[中国/マルタ] 3月29日付のロイターは、マルタの著名ジャーナリストのダフネ・カルアナ・ガリツィア氏が2017年に首相を含む政治家らの汚職疑惑を追及している最中に爆殺された事件について調査を続ける中で、アクセンチュア中国の上級幹部である中国人が汚職事件に関わっている疑惑が濃厚になったと報じている。この人物は中国の国有企業・上海電力が、「一帯一路」構想の一環としてマルタへの投資を進める際に中心的役割を果たし、その過程で汚職に関与したとみられている。

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