デイリー・アップデート

2021年5月31日 (月)

[日本] 経済産業省によると、4月の鉱工業生産は前月比+2.5%と、2か月連続の増産となった。基調判断は「持ち直している」に据え置き。また、4月の生産指数は99.6と2020年1月の99.1を上回った。車載半導体不足などから自動車工業が減産だった一方、半導体製造装置を含む生産用機械工業や、電池などを含む電気・情報通信機械工業、汎用・業務用機械工業などの増産が目立った。製造工業生産予測指数によると、5月は▲1.7%と減産だったものの、6月は+5.0%と持ち直す見通し。

[ベラルーシ/ロシア] 5月28日、ロシアのプーチン大統領とベラルーシのルカシェンコ大統領は、ロシア南部ソチで会談した。昨秋に合意していたベラルーシへの10億ドル(約1,090億円)の追加融資のうち、2度目となる5億ドルを6月末までに支払うことで合意した。ロシアはルカシェンコ政権が民間機の強制着陸問題で国際的な非難を受ける中、支援を継続する姿勢を鮮明にした。

[豪州/中国/ニュージーランド] 5月28日、オーストラリア政府は、同国産の大麦に対して中国が課した高関税をめぐり、世界貿易機関(WTO)に紛争処理小委員会(パネル)の設置を要請すると発表し、WTOは設置に合意した。また、ニュージーランド政府は、30日のモリソン豪首相とアーダーン首相の会談に先立ち、この提訴についてオーストラリアの立場を支援し、同パネルに「第三国参加」すると表明した。

[米国] 現在、米議会は戦没将校追悼記念日(メモリアルデー)休会中だが、休会明けに上院本会議での採決が予定されているのが「2021年米国技術革新・競争力法案」。同法案は台頭する中国に対して米国が対抗していくために米国政府の科学支援を大幅に見直し、全米科学財団(NSF)経由で科学技術分野でのR&D強化を図るとともに、技術支援を実施する法案。与野党対決が続く中、成立が期待されている代表的な超党派法案の1つでもある。

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